聖書における「奇跡」を表す用語

旧約聖書では「奇跡」という語による表現は、比較的少ない。聖書では多くの場合、「奇跡」は「不思議」、「不思議な業」、「しるし」などの語によって言い表されている。口語訳新約聖書(1954年)の『使徒行伝』では「奇跡」と「しるし」の語が併用されている。

「不思議」、「不思議な業」(wonders):奇跡の及ぼした結果からの名称である。奇跡は人々に常に驚きをもたらした。聖書には多くの奇跡が記録されているように思えるが、実際にはモーセの時代、エリヤ、エリシャの時代、預言者ダニエルの時代、イエス使徒たちの時代など、特定の時代に集中して現われている。

「しるし」(signs):聖書が使用する名称の中で、特に特徴的なのがこの語で、奇跡の意義からの名称である。奇跡は単に驚きをもたらすためのものではなく、「しるし」・指標であった。それは、奇跡を行ったイエスがメシヤ、それゆえ単なる人ではなく神的な存在、であったことを立証するためになされたものであることを、聖書はこの語の使用によって主張している。『ヨハネ福音書』において顕著である。

 
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