ヒトと寄生虫

日本人の保有

戦後の日本においては、寄生虫は(病気ではないものの)結核などの感染症と並び国民病の一つとされていた。昭和20年代の全国民の保卵率は70-80%と推定されている。また、戦後の混乱から脱しつつある1956年に富山市が市職員に対して行った検査でも45%の高率となっていた。


食生活の変化と寄生虫

近現代におけるヒトの食生活の著しい変化により、従来ヒトの生活に近かった寄生虫の感染例は減少傾向にある。例えば人糞の農作物への利用によって媒介されていたカイチュウの感染例は、化学肥料の普及によって大幅に減少した。しかし動植物の生食が増えることによって、従来はあまり見られなかった新たな寄生虫の症例も増加して来ているという。


正の効用

藤田紘一郎の研究によれば、サナダムシを始めとする寄生虫の一部はアレルギー反応を抑制する成分を分泌しており、副作用の問題などから実用化には至っていないものの、ヒトのアレルギー症状を抑える特効薬として期待されている。寄生虫は人間にとって正の効用を持つ可能性もあるが、一般には病原体であり、安易な使用は危険である。

虫下し
寄生虫を体外に排出するため、駆虫薬を投与する。昔からセンダンが虫下しとして利用されてきた。 

 



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